【2028年の衝撃】さらば「海外通販の安さ」。1万円以下の消費税免税廃止で変わるECの常識

【2028年の衝撃】さらば「海外通販の安さ」。1万円以下の消費税免税廃止で変わるECの常識

普段、楽天市場や海外系ECサイトで「海外直送」のコスメや服、サプリメントをお得に買っている皆さんに、少しショッキングかもしれない、しかし非常に重要なニュースをお届けします。

これまで、海外から1万円以下の買い物をした際、「消費税がかからなかった」という事実をご存知でしょうか?

実は、この「海外通販の安さの源泉」とも言える仕組みが、2028年4月をもって廃止される方向で調整に入りました。 これに伴い、私たちの買い物習慣や、日本市場を狙う海外企業の戦略は根本から覆されることになります。

今回は、この「1万円以下の免税措置」の見直しについて、その背景と未来の予測を徹底解説します。


1. そもそも「1万円以下の免税措置」とは?

現在の日本の税制では、海外から商品を輸入する際、「課税価格が1万円以下(正確には、商品代金に送料などを加味した額が16,666円以下など条件あり)」であれば、消費税や関税が免除されています。

これが「少額輸入貨物の免税制度」です。

なぜこの制度があったのか?

かつて、個人が海外から少額の買い物をするケースは限られていました。少額のもの一点一点に対して、税関が厳密に税金を計算し、徴収する手間(事務コスト)を考えると、「1万円以下ならおまけして免税にしたほうが効率が良い」と判断されていたのです。

2. なぜ今、見直されるのか?

背景には、越境ECの爆発的な普及があります。

制度が変わる3つの理由

  1. 国内企業との不公平: 日本国内のショップで3,000円のTシャツを買えば消費税300円がかかるのに、海外サイトで買うとかからない。この「10%の差」は、国内の小売店にとって致命的な不利益となっていました。
  2. 税収の取りこぼし: ECの普及により、免税の対象となる少額貨物が激増。本来徴収できるはずの巨額の消費税が流出している状態を看過できなくなったのです。
  3. プラットフォーム課税の整備: 2025年4月からデジタルサービスのプラットフォーム課税が始まることで、楽天やAmazonといったプラットフォーム側で「税金を自動徴収する仕組み」が整いました。これにより、かつて課題だった「事務コスト」が大幅に軽減される見通しが立ったのです。

3. 海外企業(海外出店者)への甚大な影響

この見直しは、楽天市場などで「海外直送」を武器に展開している企業にとって、ビジネスモデルの崩壊を意味しかねない大きな打撃となります。

① 「10%値上げ」か「利益削減」かの二択

これまで免税の恩恵を受けていた海外ショップは、2028年4月以降、自動的に10%の消費税分を負担することになります。

  • 価格転嫁: 販売価格を10%上げれば、これまで「安いから」という理由で選んでいた日本の顧客が離れます。
  • 利益削減: 価格を据え置けば、自社の利益がそのまま10%削られることになります。

② 1万円超の商品を「分割発送」する裏技の禁止

これまでは、例えば2万円の商品を2つに分けて発送し、「1万円以下の小口」に装うことで脱税まがいの免税を受ける業者も一部に存在しました。しかし、プラットフォーム課税が導入されれば、注文の合計金額が筒抜けになるため、こうした不正も通用しなくなります。

③ 事務オペレーションの複雑化

プラットフォーム(楽天など)のシステム改修に合わせ、商品ごとに正確な税率設定やデータ連携を行う必要が生じます。これに対応できない小規模な海外出店者は、日本市場からの撤退を余儀なくされる可能性があります。

4. 消費者の動向予測:お買い物はどう変わる?

私たち消費者の行動も、2028年を境に大きく二極化すると予測されます。

予測1:海外通販の「選別」が始まる

「海外だから安い」という時代が終わります。消費者は、単に価格比較をするだけでなく、「その海外ブランドに10%の税金を払ってでも手に入れる価値があるか」をよりシビアに判断するようになります。

予測2:国内ECの「逆襲」と「再評価」

同じ10%の税金がかかるのであれば、「配送が早い」「アフターサポートが安心」「返品がしやすい」というメリットを持つ国内配送の商品に回帰する動きが強まるでしょう。楽天市場内の国内ショップにとっては、大きな追い風となります。

予測3:施行直前の「駆け込み需要」

2028年3月末には、アパレルやサプリメント、コスメなどの買い溜め、いわゆる「駆け込み需要」が発生する可能性が高いです。特に消耗品であるサプリメントや、長年愛用している海外ブランド品などは、2028年4月までに買っておくのが賢い選択となるでしょう。

まとめ:2028年に向けたビジネスのヒント

「1万円以下の免税廃止」は、一見すると消費者にとっては値上げ、海外企業にとってはコスト増というマイナスの側面が目立ちます。しかし、これはデジタル時代の「正しい市場」を作るための必要な痛みです。

  • 海外企業へのアドバイス: 「安さ」以外の付加価値(日本未上陸の独自性、圧倒的な品質、共感されるストーリー)を今のうちから構築しなければ、2028年以降の生存は不可能です。
  • 国内企業へのアドバイス: これまで不当に奪われていた市場が戻ってきます。海外直送品に対抗できる「スピード」と「信頼」をさらに磨き上げてください。
  • 消費者へのアドバイス: 2028年4月1日がXデーです。それまでに「本当に海外から買うべきもの」と「国内で買うべきもの」のリストを整理しておきましょう。

デジタル時代の税制は、国境を越えて平等になりつつあります。私たちもこの変化を正しく理解し、新しい時代の買い物を楽しんでいきましょう!

※本記事は2026年1月現在の税制改正情報を基に構成しています。今後の詳細な通達により内容が変更される可能性がありますので、常に最新の情報をご確認ください。

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